第38回 東北理学療法学術大会 趣意書

テーマ:「理学療法士としての多元的な成長 ~理想の未来像を考える~」

 

 1965年に発足当時会員数110人でスタートした日本理学療法士協会は2015年には10万人を超え、以後もさらに増加の一途を辿っています。東北ブロックにおいても、1983年に230人で発足して以来、2018年で35年が経過し約30倍の6773人となりました。理学療法士が活躍する領域は多方面に拡大しており、より広い視野が求められる時代となってきています。このため、我々理学療法士には細分化された専門分野の発展と共に、多様な疾患・障がいに対応できる総合力の向上も必要とされてきています。さらに、自身の年齢や組織内の立場・環境、社会制度の変化などにより周囲から求められる能力も変化します。このような変化に適応する個人の成長には、自分自身の成長の他にも後輩や学生の指導、研究発表、マネジメントなど柔軟で多角的な視点が必要となります。理学療法士としていかに成長し、その存在価値を高め、理学療法をどう社会に啓発し訴求するかということは、個人としても組織としても今後最も重要な部分であると考えます。

 前回の学術大会では「理学療法の本質を高める」をメインテーマに、理学療法士としての土台作りについての提案がなされました。その土台からどのように成長するかを検討するため、メインテーマを「理学療法士としての多元的な成長」、サブテーマを「理想の未来像を考える」といたしました。理学療法士として今後成長していく上では目標が必要であり、それぞれの置かれている環境において何を目標としてどう達成するか、会員それぞれが模索していると思います。一方で、結婚や出産、育児、介護などにより個人の生活背景は変化していきます。生活背景の変化に合わせ、目標やその達成プロセスの修正、さらには働き方についても選択が必要となることがあります。近年、働き方改革や理学療法士教育制度の改正など、社会背景が大きく変わろうとしているこのタイミングで、理学療法士の理想の成長のあり方が多岐にわたる事を共有し、若手からベテランまでそれぞれのライフステージや環境で求められる理想の未来像と、現実的な成長の形について考える機会にできればと考えております。

 本学術大会において、会員の皆様と理学療法士としての「成長のあり方と形」を多角的な視点で検討し、さらに日頃の成果を多くの皆様にご発表・ご討議いただくことで、明日への成長につなげていただければ幸いです。

 山形県理学療法士会会員一同、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

 

 

 第38回東北理学療法学術大会長 遠藤武秀